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いよいよ お年寄りを ‘閉じ込める’?

心理関係については全くの素人だが、ひとつだけ実感していることがある。人は 、予期しない或いは未知の事柄に触れると条件反射的に初めは心を閉ざすが、異物のかけらは植えられた種のごとく無意識の土壌で育ち時間とともに受け入れられてゆく。

コロナ禍のフランス人をみていると、ますますそう思う。

まずはマスク事件。ここは敢えて事件と呼ばせてもらう。背景に深刻なマスク不足があったにせよ、3月時点で政府が国民に対し「医療従事者以外にマスクは不要、着けるのは却って危険!」と連呼している様子をあんぐりと眺めていた日本人やアジア人は多いのではないだろうか。今でこそ当時の政府の方策に非難ごうごうのフランス人であるが、当時のフランス人はハッキリ言って素直にマスクを着用するような気構えではなかった。メディアに登場する売れっ子医師たちでさえ政府の見解を擁護していた。

当時よく聞こえてきたセリフは:あれはアジアの習慣だからねぇ…(自分たち西洋人が真似するなんて有り得るわけない、という含み)。数カ月経ち、アジア人を真似ることも結局は受け入れた模様。

秋になり、今度はコロナ感染の検査方法について。ごく少数の専門家は前々より「もっとずっと効果的な検査方法を!」と叫んではいるものの、テレビ評論家や前出の医師たちの意見は決まって:権威主義の「中国方式」の検査など、法治国家である我がフランスでは絶対無理!! いやまて、その「中国式」と、相当いい加減なフランス式の間にいくらでも適する方法があるのでは…??? そっか、自分たちの検査方式が支離滅裂だと全く思っていないんだったね、ふぅ。。

おそろしく不効率ながらも数だけは「大量に検査できている!フランスはえらい!」と、夏以降ずっーと自画自賛だった政府だが、ここへきてようやく検査方針を見直す兆しを見せている。というか検査・追跡・隔離 tester tracer isoler の心意気は良かったのだが、脇が甘すぎて検査時点でボロボロ、後が続かず、コビッド君[efn_note]Covid-19 コロナウィルス[/efn_note]は余裕で蔓延… 一週間前、仮にもEU加盟国であるスロバキアが、中国式を彷彿させる全国民対象の一斉検査プログラムを発表したことに政府は焦りと救いを感じているのかもしれない。

そしてついに… ロックダウン2前後から増えてきた「重篤化の可能性が高い65歳以上に籠っていてもらおう」との意見。これについては、ロックダウン2を発表する10日前のマクロン演説がとても興味深い。あの時マクロンは、事態が深刻化すれば年齢別対策もあり得ることを巧妙な言い回しで暗示した。

ロックダウン1解除の際、年配者は解除対象から外すという噂が流れたとき、対象年齢層および世論は激しく反発。メディアも、年齢により区別を設けるのは憲法違反、差別だ、この国ではあるまじきこと、と手厳しかった。その論調がずっと続いていたのだが、ここ数週間のウィルスの猛威を前に「老人閉じ込め案」を声高に唱える者も急に増えてきた。そもそも差別ではなく、逆に保護措置であると。マクロン暗示がじわじわと効いてきたのだろうか。。。
à suivre [efn_note]to be continued[/efn_note]…

 

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